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「五月の気象」
ようやく花の季節がやってきた。
本州では、一月下旬から各地で梅や椿などが花開き、タンポポ、桜、つつじ、藤などが春の歩みに応じ順にほころぶ。ところが、北海道ではその様子が少し違う。
暦の上で春を迎える頃も、植物は雪の下でじっと寒さに耐えている。雪が解け大型連休の頃、一日の平均気温が十度前後になると、草花は一斉に芽吹く。本州では四、五ヶ月間かけて咲く花々が一同に花開くため、北海道の風薫る五月は花真っ盛りになる。
「五月晴れ」はかつて梅雨の合間の晴れを指す言葉だったが、昭和の初め頃から五月の晴天に使われるようになった。青空の下、新緑の間を吹く風は心地よいが、五月は雨や嵐も多く、ようやく芽吹いた草花には酷な天気だ。
黄海付近で発生した低気圧が、発達しながら日本海を北上することがある。この時に吹き荒れる嵐が「メイストーム」だ。五月は南から流れ込む暖気と、大陸の高気圧から吹き出す冬の名残の寒気が日本海の上でぶつかりやすいため、低気圧の発達はとても速い。低気圧の移動の速度も、普段の約二倍、時速百キロに及ぶものもある。
五月、低気圧の日本海北上は荒れた天気への急転を意味すると言っても過言ではない。穏やかな日にこそ嵐への備えを万全に。
今月は平年よりも晴れる日が多く、降水量はやや少なくなる見込み。気温は平年並みかやや高く、草花にはこまめな水遣りが必要。
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